JLINE NOTE

JLINE NOTE
2024.04.29

ザスパ群馬新人研修でお伝えしたこと

4/17(水)にベイシアフードセンター・カインズスーパーセンター前橋吉岡店にて、ザスパ群馬新人選手4名(小野関虎之介選手、田頭亮太選手、玉城大志選手、中野力瑠選手)を対象に、新人研修の1コマをお借りし、キャリアセミナーを実施いたしました。

本研修では、参加してくださっているザスパ群馬の新人選手に対し、今後のサッカー人生及びその後の人生で活躍して行くために必要な考え方を知り、今後に生かしていくきっかけ作りになるよう、ザスパ群馬を知ること、Jリーガーの価値を考えること、この2点を軸にお話しました。

講義中の一枚

なぜザスパ群馬について考える場面を作ったのか?

自分が所属するクラブを好きになって欲しい、クラブのために頑張れる選手になってほしい、結果として選手としての価値をあげて欲しいと考えたからです。

私自身もそうでしたが、Jリーガーの多くは、ピッチの上で結果を出せばそれでいいと考えており、自分が所属しているクラブについて(歴史や組織、ステークホルダーなど)意識的に理解しようとしている選手はほとんどいないように感じています。

しかし、現役を引退し立場が変わり選手以外の職を経験した今、自分が所属しているクラブについて知ることはとても大切なことだと考えています。

自分が所属しているクラブがどういう歴史を辿って今があるのか、クラブの組織はどのように構成されているのか、試合の時にどのような人に支えられて試合が開催できているのか、スポンサー企業はどのような企業がありどのような契約をしているのか。

クラブを知っておくことで、クラブでの自分の立ち振る舞いを考えることができると思いますし、応援してくれている人(スポンサーやファンの方など)の気持ちを理解することで、その人たちのためにも頑張ろうという気持ちが湧いてくることもあるかもしれません。

昨年実施させていただいた新人研修では、選手の評価基準についてお話しさせていただきましたが(https://jlinemedia.jp/?p=466)、クラブについて知ることで考え方や行動が変わると、自身のJリーガーとしての価値を上げることにも繋げられると考えています。

と言う背景から、まずは自分のクラブを知ることの必要性と簡単にではありますが、クラブについてお話しさせていただきました。

Jリーガーの価値について考える意味とは?

では、2つ目のテーマ、Jリーガーの価値についてです。

選手の多くは、プレーヤーとしての自分の価値(強み、評価される点)について考えることは多いと思います。

そして、多くのJリーガーは自分の価値をそれだけ(ピッチ上での評価)だと思っており、「サッカーしかやってきていないから」と自分を卑下している選手が多いのも事実です。

しかし、Jリーガーの価値はそれだけではないと私は考えています。

サッカーというスポーツがエンターテイメントである以上、試合を観にきてくれている人にプレーを観てもらって喜んでもらうことが最大の価値であることは間違いありませんが、そのピッチに至るまでのプロセスにも同じように価値があると私は考えています。

具体的には、なぜJリーガーになれたのか、なぜJリーガーになって長く生活できているのか、ここに選手としてだけでなく、一人の人間としての価値が詰め込まれていると思います。

東大に入るよりも難しいと言われているJリーガー。

もちろん過信は良くありませんが、Jリーガーであることに自信を持ってもらいたい。

そして、自分自身の価値を考え、ピッチ内外で発揮していき、選手として、1人の人間としての価値をあげていってもらいたい。

そんな思いで今回の新人研修はお話しさせていただきました。

いきなりこれまでと違うアクションを起こしていくのは難しいかもしれませんが、選手の皆さんが少しずつでも自分のJリーガーとしての価値を考え、ピッチ内外で活躍していくことを楽しみにしています。

改めまして、貴重な機会を提供してくださった、ザスパ群馬の皆さま及び株式会社カインズ、株式会社ベイシアの皆さま、ありがとうございました。

この機会を提供してくださった強化部の佐藤正美さんとの一枚