JLINE NOTE

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2023.04.07

試合に出られなくて悩んでいるあなたへ。コミニケーションの必要性

今回は、私の実体験をもとに多くのJリーガー、はたまたサッカー関係なく多くの方に当てはまるのではないかと思うことを書いていこうと思う。

結論からお伝えすると、

「コミュニケーションを取ることは大事

という話に落ち着くのだが、結構多くの方が経験している可能性が高いのではないかなと思う。

それは、私がファジアーノ岡山に移籍した2013年の時のこと。
この年は、おそらく私のサッカー人生において一番苦しんだ年だった。
前年、初めてのJ2の舞台でそれなりの結果を残し、ステップアップという位置付けでの移籍を実現し、ファジアーノ岡山へ入団。
移籍するということは即戦力として期待してもらい、獲得してもらうのだが、その年、私の出場時間は1年を通して90分に満たなかった。
完全に実力不足で、自分への不甲斐なさと申し訳なさが今でも残っている。

とはいえ、この年、自分の中ではできることはやり切ったという自負もあった。
誰よりも早くクラブハウスに行き、体幹やストレッチを行うなど練習に向けて準備をしたり、全体練習の中でも苦手な守備に意識を割いて取り組む、練習後の自主練でも、その時にできることには最大限時間を割いて取り組む(今思うと時間を割くことだけが全てではないと思うが、当時はそれがベストだと思って取り組んでいた)といった形で、その時のベストを尽くしたと考えている。
その甲斐あってか、その年は試合にほとんど出ることはできなかったが、翌年、古巣であるゼルビアに戻り、ファン・サポーターの方から成長したねと言ってもらうことができた。その点に関しては自信につながったし、素直に嬉しかった。

で、ここからが本題なのだが、この年に試合に出れない、絡めない理由を

守備が求められる基準に満たしていないから」

このように解釈していた自分がいた。

だから、全体練習では、とにかく目の前の相手に抜かれないこと、抜かれても食らいついていくことを意識して取り組んでいたし、とにかく守備力をあげることに最大限の力を割いていた。

しかし、シーズン終了後に当時のコーチである真中さんと話す機会があり、なぜ自分が試合に絡めなかったのかを聞いてみたところ、

お前の良さである、前にボールを運ぶということ、攻撃面での良さが出せていなかったから試合に出せなかった

このように言われたのだ。
この話を聞いた時に、はっとさせられた自分がいたとともに、もっとコーチ陣とコミュニケーションをとっておけば、違ったシーズンを送ることができたのではないかと後悔の念が湧いてきた。

それはそうだよなと。
攻撃的選手である以上、守備を求められつつも、期待されるのは攻撃時の違いを見せる所だよなと。

試合に絡む機会が減り、自分の中で苦手な守備にばかり目がいき、自分の強みを見失っていたのだ。思い返してみると、攻撃時の選択肢が「とにかく自分の所でボールを奪われない」というとても消極的なものになっており、本来の自分の良さを発揮する以前の状態だったなと思う。
それでは監督も起用できないなとその時に気がついた。

そしてこのような事態に陥るに至った何よりも大きな問題が、試合に出られないことに対する劣等感から、コーチ陣とのコミュニケーションを避けていたことであると考えている(他にも要因はあると思うが)。

試合に出られていない自分がコミュニケーションをとりに行っても仕方ないよな。パフォーマンスが上がったときに話に行こう。
こんな風に考え、結局シーズン最後まで向き合って話に行くことがなかった。

もしあの時に出られない理由を聞きに行っていたら、やるべことの優先順位が変わって、アクションも変わっていただろうな、、、

過去を悔やむのはあまり好きではないのだけど、
もし、いつに戻りたい?と聞かれたら、岡山時代と答えるのかなと今でも思う。

今回は私の実体験を元にコミュニケーションについて書いたが、
自身の認識と評価する側の認識がずれていることは、多くの方に当てはまり得るのかなと思う。

調子がいい時は評価の認識がずれていても大きな問題にはならないが、調子がよくない時にこそ、積極的にコミュニケーションを取りにいき、現状を打破するきっかけを見つけに行くことをオススメする。

勇気を出してコミュニケーションを取るだけで、現状を打破できるのであれば万々歳だ。