JLINE NOTE
【チーム力を引き上げるコミュニケーション】チームの中でコミュニケーションをとる対象の選び方。
中堅、ベテランJリーガーのみなさんは、普段チーム内でのコミュニケーションで意識していることはありますか??
渡部博文さんにインタビューをさせていただく中で、周りの選手とのコミュニケーションのとり方が、私の知る選手たちの中で抜きん出ているなと感じたことがあったので、私の意見を交えつつ、現役Jリーガーのみなさんにとって、コミュニケーションのとり方を考えるきっかけになることを期待して書いていこうと思います。
サッカーに関わらずではありますが、チームとして活動し結果を出していく必要がある時に、とても重要な要素の1つとしてコミュニケーションが挙げられると思います。コミュニケーションといっても色々と種類があると思うのですが、今回はチームの中でコミュニケーションをとる対象の選び方という視点で書いていきます。
早速ですが、「パレートの法則(262の法則)」、皆さんはご存知でしょうか?
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イタリアの経済学者ヴィルフレド・パレートさんの研究で、どのような組織・集団も、人材の構成比率は、優秀な働きを見せる人が2割、普通の働きをする人が6割、貢献度の低い人が2割となる”という理論を指す。
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ネットなどで検索するとこのように説明されています。
いろんな所で目にしたり、耳にする機会があるワードなので、知らないという人は少ないのかなと思うのですが、実際にこれを意識して戦略的にコミュニケーションをとっている人はあまり多くはないのかなと考えています。
実際に私自身も、現役の時に「パレートの法則」を意識してコミュニケーションをとっていたかというとそうではなく(そもそも理解していたかすら怪しいレベル)、感覚的に人によってコミュニケーションのとり方を変えていたくらいでした。今思うと、どうやったらチームがいい成績を残せるかを考えた時に戦略的にコミュニケーションをとることができたら、もう少し違った成績を残すことができた可能性もあるのではないかなと感じています。
そして、今回インタビューさせてもらった渡部博文さんは、「パレートの法則」を意識してコミュニケーションをとっていたとのことで、ここまで考えてチームのために動ける選手がいるんだな、近くでその様子を見ることが出来る選手は幸せだなと感じたので、皆さんにも知ってもらいたいなと思い、この記事を書いています。
以下、インタビュー時の渡部さんの発言です。
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ーチームの雰囲気作りってすごく大事じゃないですか?一体感を作る上でクラブハウスでのコミュニケーションってとても影響してくるよなって思っていて、ヒロ自身はクラブハウスでのコミュニケーションについてどう考えていましたか?
チーム内でのコミュニケーションや雰囲気は大切ですよね。クラブハウスでのコミュニケーションも影響すると思うし、いいチームはコミュニケーションも上手いと思う。
僕も以前のチームでは無駄な会話が多かったから、それを改善するために「262の法則」を使っていました。具体的には、上位2割の力を最大限引き出すようなコミュニケーションを心がけて、他の選手たちも自然に引き上げるようにしていました。
キャプテンになった時は、今年チームを引っ張っていく重要な選手たちにフォーカスして、彼らをどう動かすかを考えていました。その上で、チーム全体の雰囲気やコミュニケーションも意識して話していましたよ。
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この受け答えを見ると、どうやったらチーム力が向上するかを考え、その上で戦略的にコミュニケーションをとっていたことが理解できると思います。
中堅やベテラン選手で、若手選手の引き上げや、チーム全体のレベルアップをどうしたらいいか考えている選手がいたら、ぜひこれを実践してもらえたらなと思います。
詳しく知りたい場合は、書籍やネットなんかにもたくさん情報があるので、ぜひぜひ学んでみることをオススメします!